田西会館社長のブログ
① しばらく投稿できないでおりました。毎日書くことを目標にしていますが、ちょっと無理かな(^_^;) とりあえ… 続きを読む
2019/06/19
① しばらく投稿できないでおりました。毎日書くことを目標にしていますが、ちょっと無理かな(^_^;)
とりあえず、新聞から気になった記事を取り上げます。
② 少し前の日経新聞に「飲食店の53%、値上げ計画」という記事が掲載されていました。
お客様にとってはがっかりされる話だと思いますが、飲食店を営む側からすると「まあ、そりゃそうだよな」と率直に思うのです。
今回はあえて批判を覚悟で、飲食店を営むうえで私が感じている実態を少しだけ書きたいと思います。
この記事にも
「19年度中に53%の企業が値上げを計画」
「18年度も57%が値上げに踏み切る」
「18年度の経常利益が4年ぶりに前年度を下回るなど、なおコスト高を吸収し切れていない」
「値上げは客離れにつながるおそれがあり、外食各社は難しい運営が迫られる」
とありました。
これが外食産業の実態であり、当館もこのような状況下に置かれているという強い実感があります。加えて、本年10月には消費税が増税されます。家計の負担を感じた場合に、真っ先に切り落とされるのは外食です。私自身は今年の増税は、今までにない規模のダメージがあるという脅威を感じております。
③ 以前から気になっていた言葉に「コスパ」という言葉があります。
「今日のお店はコスパが良かった」という使い方をしますが、「提供された料理・サービスからすると安上がりで済んだ」という意味なのだと理解しています。
私自身は「コスパ」という言葉を口に出して言うことはほとんどありません。かつて「ダサイ」という何かを切り捨てるような一言が乱用されていた時期があったかと思います。それと同じように、現在はこの「コスパ」という言葉がとりわけ飲食店をあっさり・ばっさり評価する言葉として乱発されている印象を私はもっております。
もちろんお店を選ぶお客様の立場から「良いお店」の1つの形として「コスパの良い店」というものがあり、コスパが良いということがお店を選択する理由になるのはとてもよく理解できます。今日の新聞折り込みにも、「コスパ最強」という宣伝文句がチラシに載っていました。お店の側からしても「コスパ」という言葉をウリにできるのは事実だと思います。当然のことながら、お客様から選ばれる立場としては、「コスパ」を気にすべきであるとも思います。
ただ、飲食店経営者の端くれとして見た場合、その「コスパの良い」お店がどのくらい安定的に営業を続けているのかが気になります。
低価格をウリにしている大手ハンバーガー店や牛丼屋さんにおいては、それなりの計算があってのことだと思います。しかし、小規模のお店が値下げ競争に巻き込まれると、文字通り身を削りながらの経営となります。「久しぶりにあのお店に行こう。うまいし、安いし」と思って訪ねてみると「閉店」している場合があった、という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。先日も同業者の集まりがありましたが、「安易な値引をするお店は永続できない」「低予算でやってほしいという要望を断る勇気も必要」という意見が出ておりました。
④ 加えて、近時の人手不足です。人手が足りないという理由で休んでいるお店もめずらしくありません。人手不足を補うため、あるいはコスパを良くするため、現在お店で働いている者が自らの肉体を酷使し疲労を蓄積させている例は数多くあります。
人手不足を解消する直接的な方法は、人材確保のための費用と賃金をアップすることです。たくさんの給料を支給できれば人手不足を解消できます。が、当然そこにはそのための原資、つまり利益が必要となります。その意味で、利益はお店を継続させるためのコストです。そう考えると、安売りして利益が出ないようであれば、仕事をお断りするのも当然と言えます。
⑤ もう一つ別の視点から見てみたいと思います。ここ数年は驚くほどの勢いで外国人観光客が増えました。私の身近でも外国人を見かけることが珍しくなくなりました。なぜこれほどまでに日本を訪れる外国人が増えたのでしょうか?
その理由を「日本の美しさ」や「日本人の優しさ」に見出すことも可能だと思います。しかしながら、実は日本を訪れる外国の方々にとっては、そういった理由よりも単純に「安いから日本を訪れる」という意見が多いのだということを聞きました。特に外食については「信じられないほど安い」という話すら聞いたことがあります。
このようなことから(当館はインターナショナルなお店ではないですが)近々すべての商品について価格を見直すことを検討しております<(_ _)>
※ こちらの立場からの一方的な意見を書きました。当然のことながら私の意見についてご批判があるかと思います。ただ、飲食店経営者の中でこのような認識をもっている方が多いと感じたことから、あえて批判を覚悟で書きました。
ただ、、次回は「くまのプーさん」について書くつもりです。
本当は楽しいことばかりを書くブログにしたいのです(^^♪