田西会館社長のブログ
(1)心理テストです。「あなたは今、森の入り口に立っています。その森の様子や大きさはどのくらいですか?」 最近… 続きを読む
2019/12/15
(1)心理テストです。「あなたは今、森の入り口に立っています。その森の様子や大きさはどのくらいですか?」
最近「進撃の巨人」という漫画を読んでいた私はすぐに「巨大樹の森」のような光景を思い浮かべました。「不気味な感じ。薄暗く、何かとんでもないものが潜んでいて、突然私に襲いかかりそう。とてつもなく高い木が何本もそびえたっていて、奥までは見通せない。時折、奇声が聞こえる」などと考えてしまいました。
この森は「あなたの悩みの大きさや深さを表している」のだそうです。私の悩みの深刻さがうかがわれます(^_^;)
(2)このような心理テストは(話のネタとしては面白いですが)信じているわけではありません。心理テスト、と聞くとついつい夢中になって話を聞いてしまうのですが、いつも「一体その根拠はなんなんだ」と思ってしまうのです。
ただし、「心理学」という学問にはそれなりに信憑性があるものと思っていました。例えば「マシュマロ・テスト(実験)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
・幼い子どもを部屋に一人ぼっちにし、その子の前にマシュマロ(好物)を置き、つまみ食いをガマンすることができるか、という実験
・つまみ食いをガマンできた子は、その後社会的に成功する、ということが科学的に実証された
という内容のものです。
つい最近も、ある心理学者さんの本を読んだところ、その方には4歳になるお子さんがいて、その子にマシュマロ・テストをしたということが書かれていました。その学者さんのお子さんは、見事15分もの間ひとりぼっちで好物を食べることをガマンしたのだそうです。私には同じように幼児期の子どもがいますが、好物をガマンさせるどころか、15分間部屋にひとりぼっちでいることさえ無理であると断言できます(^_^;)。これを読んだとき、「わが子を甘やかしすぎたな、もっとガマンさせることを覚えさせたほうがいいな」と感じました。
(3)ところが、今日(2019年12月15日)の日経新聞(サイエンス面)によれば、このマシュマロ・テストには、どうやら疑義があるようなのです。「心理実験 再現つまづく」というその記事には、「我慢強ければ成功するとは限らない」という考え方が今では一般的なのだと記載してありました。
加えて、これまで学問的に認められていた「目を描いた看板を立てると犯罪が減る」とか「両手を腰に当て胸を張るとホルモンが出て自信がみなぎる」といったこれまでの心理学の実証を再現できない事態が続いているとあります。「心理学は科学ではないと受け止められている」と警鐘を鳴らす大学の先生もいるようです。
(4)学問について語るほどの教養を持ち合わせてはいませんが、「それまでの常識を疑ってかかる」という態度こそが進化の一歩であると思います。私自身、「これが私の意見です」とか「私はこう考えています」と意見を言う機会が増えてきましたし、日々会社の中では判断を求められます。その際には一定程度の回答をするよう心掛けてはいるものの「でも俺は間違っているかも知れない」と自分を疑う姿勢を失わないよう気を付けているつもりです。その意味で、毎日が迷うことの連続ですし、得たいの知れない「巨大樹の森」が私の頭に存在しているような気がして、心理テストもあながち間違いではないのかも知れません(^_^;)
今日の日経の記事を読んだすぐあとに、たまたま手に取った成毛眞さんの本を読むと「子どものオモチャは湯水のように買い与え、飽きたらポイポイ捨てればいい」ということが書かれていました。湯水のように買い与えるほどの小遣いを与えられていないのが私の悩みですが(^_^;) もう少し娘を甘やかしても大丈夫かな、と思った今日の出来事でした。